私達は、小さい頃から、「痛みは我慢するものだ。」と教えられてきました。
子供の頃、運動会でかけっこをして転んでも、「やーい!泣き虫」といわれるのがイヤで、
ほんとうは涙を流して思いきり泣きたいのを精一杯辛抱したものです。
なぜか、日本人には痛みを耐えることが美徳であると思われてきました。
癌の早期発見や各種の治療方法については、大変進歩していますが、痛みの治療については今まで軽視されてきました。
ところが、最近では癌を治すための治療法以上に痛みの治療が重要であることが分かってきました。
痛みの性質や部位、程度、また、どんな時に痛いのかなど、患者さまからの情報を医療チームがすばやくキャッチします。チームでの役割と専門性を生かして、痛みの治療が開始されます。そこで、あなたは痛みから解放されます。
あなたの痛み、あきらめないでください。「緩和ケアチーム」があなたの痛みをとりのぞくお手伝いをします。
痛みを我慢しすぎますと、食事が食べられなくなり、栄養状態が悪くなります。
痛くて眠れない日がつづきますと、物事がしっかりと考えられなくなり不安になり、どんどん悪いことばかり考えてしまいます。
痛くて動けないと寝たきりになり、いろいろな合併症が出て来ます。
まず、あなたの痛みをとって「栄養」や「睡眠」を十分にとった上で「治療」や「検査」を受けてください。