緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2018年

2018/9/4
緩和ケア便り 9月号

産婦人科学教室 がんプロフェッショナル養成コース 的場 優介

7月、8月の2ヶ月間、緩和ケアチームで研修をさせていただきました。私は婦人科腫瘍を専門としていて、今までも緩和ケア科にお世話になることが多々ありました。今回、改めて外から自分の科や、自科の患者様を見ることで、非常にたくさんの気づきを得ることができました。

婦人科腫瘍の特徴として、患者様の年齢が比較的若い方が多いということ、最期まで意識がしっかりしているケースが多いことが挙げられます。そのため、患者様が抱える終末期の心身の苦痛は非常に強いものと感じています。緩和ケアチーム研修では、婦人科の患者様に限らず、そのような状況に置かれている患者様が、何に価値を置き、最期に何を成したいと思っているのかを理解し、できる限りそれを実現できるようにお手伝いすることを心がけていました。
研修を終了した今、よりよい緩和ケアを患者様に提供するにあたって必要なことは、技術や知識を磨くのはもちろんですが、患者様の話を聴き、その人を診ることであると、医療の基本を再確認することができました。産婦人科は外科系診療科の一つであり、一般病院では手術、外来、分娩など、その業務は多岐に渡り、ゆっくりと患者様と時間をとって話すのが難しいこともあります。しかし、今後の診療では、自分の診療態度も、緩和ケアの一つであるということを意識して、可能な限り患者様に寄り添えるよう勤めていきたいと思います。長期的には、患者様とゆっくり向き合う時間がとれるような環境が作れればと思います。

2ヶ月間という非常に短い期間でしたが、院外研修もさせていただき、非常に充実した研修となりました。院外研修先の一つである東京衛生病院では、私が産婦人科になりたての頃に患者様をご紹介させていただいており、その患者様がどのように最期をむかえられたのかなどを伺うことができ、その当時の思いを思い出すことができました。在宅医療を行っている野中医院では、ご自宅での療養の実態を見ることができました。終末期に高度な医療が必要であったとしても、往診医のサポートとご家族の気持ちがあれば、在宅ケアを諦める必要は無いことを感じました。

末筆ではありますが、お忙しい中いつも優しく御指導いただいた緩和ケアチームの先生方、看護師、薬剤師、栄養士の皆様に心から御礼申し上げます。皆様から教えて頂いたことを忘れずに、これからも診療に励みます。

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