緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2015年

2015/08/10
緩和ケア便り 8月号

緩和ケアセンター 臨床心理士
竹内 恵美

今年の4月より、緩和ケアチームの一員としてがん患者さんの心理的なサポートをさせていただいています。臨床心理士は、他の医療者と違って、医学的な知識が不足しており、患者さんの身体的症状を把握することが難しいです。そのため、緩和ケアチームの医師や看護師の方々には、まだまだ教わることばかりです。

ただ、少しでも患者さんのために、チームの一員としてできることは、がん患者さんを1人の人間として捉えることなのかなと思います。患者さんもがん患者である以前に1人の人間で、私たちと同じように家族や友人がいて仕事があって趣味や関心事があります。患者さんがどんなことを大切にして人生を過ごしてきたかについて傾聴し、そして今度どのような生活を送っていきたいのかを実現するために、何かお手伝いできることがあればと思っています。また、病気になったことで普段の自分でいられなくなるほど精神的に不安的になる方もいらっしゃいます。そのような方が、精神的な苦痛を乗り越えていけるように支援ができればなと思っています。がん患者さんがその人らしく、生活を送れるような支援を行っていきたいです。

そして最後に言いたいことは、私は患者さん1人をチームで支える緩和ケアが個人的に好きです。医師、看護師、薬剤師の方がそれぞれの専門的なスキルを駆使して、チームとしてサポートすることで、多面的なケアが可能であり、患者さんのより良い生活を実現することを促します。私も早くチームの一員として活躍できればと思っています。

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