- 2015/03/12
- 緩和ケア便り 3月号
一般・消化器外科
島田 理子
一般・消化器外科を専門にしておりますが、がんプロフェッショナル養成コースの一環として2ヶ月間緩和ケアチームで研修させていただきました。2ヶ月間あっという間でありましたが、病棟での研修から、在宅医療やホスピスでの研修等様々な経験をさせていただき、お世話になったスタッフの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
がんをなおしたい、そんな思いから一般・消化器外科医を志しました。しかしがんは手術によって根治することもあれば、残念ながら手術では立ち向かえないこともあります。また、根治したと思っていたがんが再発してしまうこともあります。がんは患者さんにとって一生つきあっていかないといけない病気であり、そんな中でがんに立ち向かう患者さんをサポートしていく緩和ケアの大切さを痛感しました。患者さんがどのようなことで困っているか、何がつらいのか、そしてどのような人生を送りたいか、そんな思いを共有していく中で患者さんとの信頼関係を築いていくことは医療の本質でもあると思います。
死はだれしもに訪れるものではありますが、患者さんにとっては、がんと診断をうけることで、死が身近なものと感じるようになるのではないかと思います。死の受け止め方は人それぞれかと思いますが、患者さんだけではなく、患者さんを支える家族もふくめて悔いのない生き方ができるように、患者さん個々と向き合っていける医師でありたいと思います。
今後がん医療に携わっていくにあたり、とても大切なことを学ばせていただいた2ヶ月間でした。
この経験を糧に日々精進して参りたいと思っております。
本当にありがとうございました。