- 2014/7/10
- 緩和ケア便り 7月号
放射線治療科 がんプロフェッショナル養成コース
金田 朋也
この度、医療科学系大学院のカリキュラムの一環として緩和ケアチームで2ヶ月間研修させて頂きました。お忙しい中、皆様方にご指導いただき、大変充実した時間を過ごすことができました。この場を借りて感謝申し上げたいと思います。
緩和ケアセンターでは主に担癌患者さんを中心に、疼痛コントロールをはじめ肉体的な苦痛症状の緩和のみならず、精神的なサポート、療養環境の調整等を行っています。チームは、麻酔科・リハビリ科・精神科出身の医師、専門看護師・薬剤師といった、いろいろな部門の方々によって構成されています。皆が情熱をもって、もてる知恵を出し合って、患者さんを様々な面からサポートしています。患者さんを「一人の人間」として全人的に診ていこうとする姿勢に大変感銘をうけました。私もこれまでいくばくかの臨床経験はありますが、なかなか難しいことだと思います。
私は主に病棟業務に携わらせていただきました。主科の先生方から依頼をうけて病棟に伺うのですが、最初お会いするときは、患者さんは痛みをはじめお辛い症状を抱えておられます。緩和ケアチームの方々のサポートにより症状が良くなると、穏やかな表情をとりもどされます。その後のリハビリや自宅退院などがスムーズにいくと、私もうれしくなりました。患者さんのお役に立つことができていると思えた瞬間です。
普段私は放射線治療科の医師ですが、他科の先生方から主に依頼されて、放射線治療という側面から患者さんを拝見しています。この経験を生かして患者さんをもっと様々な側面から診ていきたいと思います。そして患者さんを症状のみではなく、今後の人生を含めて少しでも役に立てるようサポートしていきたいと思います。
短い間でしたが、私も緩和ケアチームの一員になれたことを幸せに思います。
ありがとうございました。