- 2012/04/02
- 緩和ケアチーム便り
林 哲朗
精神・神経科
慶應病院の緩和ケアチームにて3ヵ月間、チームに加えて頂き、患者さんを中心に、痛みや療養期間中のお悩みなどの相談に乗らせていただきました。
当たり前のことですが、10人の人がいれば10通りの人生があり、同じ病気や身体の状態であっても感じられている思いや苦しみは全く違います。
最期を迎える時、眠るようにして迎えたいか、最後まで家族と話していたいか、その形は患者さんそれぞれによって違い、決まった答えはないように思います。
必ずしも物語のようなきれいなお話だけではないのが、現実です。
患者さんの思い、ご家族の思い、医療者の思いが別々になってしまい、時にはすれ違ってしまうこともあります。
それでも、患者さん一人一人にとっての一番良い形を互いに相談しながら、時にはつまずきながらでも共に探してゆける医療を実践してゆけたら、と考えています。