- 2010/06/01
- 緩和ケアチーム便り
金光直美
(医療法人社団 ジェントル・メディケア うらやす・ホームクリニック)
(がんプロフェッショナル・インテンシブコース修了者)
4月から在宅診療を始めました。
今年は4月になっても雨が多く、寒い日が続きました。私が出かける日も、雨のほうが多かった印象です。傘と診療記録用の新しいパソコンを抱えて移動しているとき、さっそくパソコンを落としてしまい、蓋がきちんと閉まらなくなってしまいました。でも、動作は異常ないようです。
私も新しい仕事に慣れるのに必死で、雨も風も寒さも、幸いなことにそれほど気になりませんでした。なにしろ担当の患者さんは百人近くて、問題なければ2週間ごとの訪問なので、一人ひとりの顔や名前がなかなか覚えられません。 とくに電話で、誰々のことですが、と相談を受けたとき、顔が思い浮かばず、自信のない返事をしてしまいました。
当初は、医師交代のごたごたもあり、がんの患者さんはいらっしゃいませんでした。でも、そういう意味では実績のない我が診療所にも次々と依頼の申し込みがあり、在宅診療を必要とされている方が多くいらっしゃるのがわかりました。
しかし、麻薬や、緊急時の薬品などの準備が整わず、最初は断らざるを得ませんでした。また、主治医や患者さんが、入院している時と同じ治療や看護を期待されていて、お引き受けするのがむずかしいこともありました。
6月にはいよいよ第一番目のがん患者さんとお付き合いが、始まりそうです。 慶應義塾大学病院のがんプロフェッショナル養成講座で学んだことを役立てようと、気を引き締めています。
それと同時にお断りした患者さんがどうされているのかが気になるこのごろです。
最後に、がんプロの講座でお世話になった方がたに、あらためてお礼を言いたいと思います。
どうもありがとうございました。