緩和ケアチーム便り

緩和ケアチーム便り

2020年

2020/8/21
緩和ケア便り 8月号

第26回 日本緩和医療学会学術大会
http://jspm2021.umin.jp/

第1回インタビュー
大会長インタビュー 〜第26回 日本緩和医療学会学術大会への想い〜

橋口さおり

慶應義塾大学病院 緩和ケアセンター
センター長 橋口さおり

Q. 来年度の学術大会の準備が始まりました。今年度は新型コロナの影響で完全WEB開催となり、大変な状況かと思われますが、来年度開催へ向けての想いをお聞かせください。

新型コロナという、これまで経験したことがない危機的な状況が続いています。しかし、どのような状況であっても、私たちは進まなければなりません。
課題は山積みですが、知恵を絞り、一つ一つ解決しながら準備を進めているところです。

Q.まず、素敵なポスターですが、このタイトルの読みと、なぜ選ばれたのか理由を教えてください。

「初心不可忘」:「初心 忘るべからず」と読みます。能楽を大成した世阿弥の言葉で、おそらく、誰もが知っていると思います。
日本緩和医療学会は、活動を始めてから25年あまり経ちました。人間でいえば、青年から壮年に差しかかる頃です。一度、今立っている場所を確認し、進む方向を見直してみよう!ということで、この言葉を選びました。

Q.お能からヒントを得られたのですね。では、お能と緩和医療に通じるものがあれば教えてください。

「能」は能楽堂で演じられますが、舞台の背景に描かれている松は「影合の松(ようごうのマツ)」と呼ばれるもので、神社・仏閣に植えられています。この松には、「人間ではないもの」が降りてきます。死者の霊、神、花や蝶の精など、いろいろです。
能のシテ(主人公)は、影向の松の前に現れて想いを語り、観る者はその声に耳を傾けます。
緩和医療に通じていませんか?

Q.橋口先生が医師になられた時、緩和医療を目指された時の初心を教えてください。

・「この痛み、なんとかならんかなぁ〜(原文のまま)」この一点です。

Q.参加を考えている方々へ、第26回 学術大会のアピールポイントをお願いします。

・皆様の日常診療のお役にたてるような、魅力的なプログラムを準備したいと思います。
ぜひ、御参加ください。

*来年度開催に向けての第一段として、大会長である橋口さおり先生に開催に向けての意気込みをうかがいました。今後も大会開催に関わる方へインタビューを試みたいと思います。
学術大会の事務局でも徐々に情報を発信する予定ですので、是非ホームページをご覧ください。

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