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2013/11/15
- 緩和ケア便り
緩和ケアセンター・センター長
橋口さおり
2013年10月1日に腫瘍センター緩和医療部門が、緩和ケアセンターとして独立しました。
センター開設を期に、今までチームの責任者として牽引してきた橋口さおり先生が、あらためて緩和ケアセンター センター長に就任されました。
そこで、センターとしての役割と今後の豊富について語っていただきました。
記) |
橋口先生、緩和ケアセンター開設おめでとうございます。 |
橋) |
ありがとうございます。 |
記) |
早速ですが、緩和ケアセンターになり、今までとの一番大きな違いは何ですか。 |
橋) |
何といっても「形」になったということです。
慶應義塾は自由に色々なことをする気風がありますが、組織として形にするのは至難と言えます。「形」になると医療にしても、教育にしても、予算を獲得した上で何事も具体的に進めることができます。 |
記) |
患者さんにとっての大きなメリットを教えてください。 |
橋) |
現在はがん医療に重点を置いていますが、将来は慢性疾患も対象にすることを視野にいれています。緩和ケアを必要としているのは、がん患者さんだけではありませんからね。
がん患者さんに対しては、より早い段階からQOL(生活の質)を保つための様々な支援を受けることができるよう体制を強化します。
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記) |
今後のセンターの抱負をお聞かせください。 |
橋) |
まずは緩和ケア外来を中心に、抗がん治療を受けている患者さんが症状や気持ちのつらさを相談できるような体制を強化します。具体的には腫瘍センタースタッフに働きかけ、つらい症状を抱えている患者さん(ご家族も含む)を取りこぼさないようにスクリーニングの試みをはじめたいと思っています。病棟については、緩和ケアチームによるコンサルテーションが中心なわけですが、病棟によっては、まだまだ浸透していないところもありますので、利用していただきやすい環境を作っていきたいですね。
そして、大学病院なので教育も大切なのですが、学生教育や卒後教育を系統的にできるよう、これからの体制を築いていきたいです。
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記) |
とても大変な道程かとお察しします。しかし、大学病院でのセンターを発展させ、全国へ発信できると良いですね。ぜひ頑張ってください。 |
橋) |
はい。ご期待に添うことができるよう、センター一同頑張ります。
よろしくお願いします。
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