第6回 城西緩和ケア講演会「〜明日から役立つ緩和医療!!〜」を開催しました。
日時 2015年1月21日(木)18:20〜20:20
場所 東医健保会館大ホール(新宿区南元町4番地 03−3353−4311)
「緩和医療 Up To Date」
演者 日本大学医学部附属板橋病院 薬剤部 上島 健太郎 先生
演者 日本医科大学付属病院 化学療法科・薬剤部 岸田 悦子 先生
「緩和医療Up To Date」と題しまして、緩和医療に精通している二人の先生に話題の論文を読み解いていただきました。
上島先生は、がん患者の様々な症状の改善に使用されるステロイド剤に関する論文の解説がありました。ステロイド剤は、鎮痛作用、制吐作用、倦怠感の改善や食欲増進などに使用されます。その症状改善の有用性やステロイドの副作用について、論文の結果だけでなく各ガイドラインの見解も交えて分かりやすく講演をしていただきました。
また、岸田先生からは、がん患者やその介護者に看護師による早期からの専門的な緩和ケアの有用性についての論文の解説がりました。岸田先生からの最後のコメントとして、薬剤師も適切に介入することにより患者のQOLの向上などに役に立つ可能性があり、このように介入できることを目標として挙げられていました。
特別講演 「失敗しないオピオイド鎮痛薬の使い方」
演者 獨協医科大学医学部 麻酔科学講座 主任教授 山口 重樹 先生
山口先生による特別講演では、まず「持続痛」、「突出痛」に関して分かりやすく解説をしていただきました。そして、持続痛、突出痛をコントロールするためのオピオイド鎮痛薬の使い方について問題点を挙げながら解説していただきました。また、講演中は山口先生からの質問があり、参加者はアンサーパットを使用して解答をしながら理解を深めていました。
参加者の緊張を解すような内容の質問もあり、あっという間の1時間でした。今回の講演を通して痛みのアセスメントの重要性、特に持続痛と突出痛を分けてアセスメントすることを学ぶことができました。参加者の皆様が、今回の講演が明日からの業務に生かせれば幸いです。
左より:上島先生、岸田先生、金子先生、山口先生、橋口先生